2019 6/15〜6/23 シカゴ+ MLB中地区観戦記

01.1 シカゴ編 前編

02.2 セントルイス〜ワシントン編

03.3 ピッツバーグ〜ミルウォーキー編

04.4 シカゴ編 中編

05.5 シカゴ編 後編


旅程

6/15土 東京→シカゴ
 LIVE Dead & Company @Wrigley Field 6:30
6/16日 シカゴ
 MLB ホワイトソックス×ヤンキース @Guaranteed Rate Field 1:10
 LIVE Vampire Weekend @Huntington Bank Pavilion at Northerly Island 6:30
6/17月 シカゴ→セントルイス
 MLB カージナルス×マーリンズ @Bush Stadium 7:15
6/18火 セントルイス→ワシントン
 MLB ナショナルズ×フィリーズ @Nationals Park 7:05
6/19水 ワシントン→ピッツバーグ
 MLB パイレーツ×タイガース @PNC Park 7:05
6/20木 ピッツバーグ→シカゴ→ミルウォーキー
 MLB ブリュワーズ×レッズ @Millar Park 7:10
6/21金 ミルウォーキー→シカゴ
 MLB カブス×メッツ@Wrigley Field 1:20
 LIVE Country LakeShake Festival @Huntington Bank Pavilion
6/22土 シカゴ
 MLB カブス×メッツ@Wrigley Field 1:20
 MLS シカゴファイアー×レアルソルトレイク @SeatGeek Stadium 7:00
6/23日 シカゴ→東京


 MLB観戦旅行、NY、LAと来たら次はシカゴに行きたくなるのは当然。
 まずシカゴ(+ミルウォーキー)で3球団見られる。でも1都市だけじゃ淋しい。シカゴからアムトラックで行けるセントルイスも決定。もう一つどうしても早く行っておきたいのはピッツバーグだった。世界一の景観を誇る野球場PNCパークがある。セントルイスからピッツバーグの直行便は無い。乗り継ぎ便を使うぐらいなら中継地で1泊してもう1試合見たいと思った。
 候補はワシントンかミネアポリスだった。ワシントンなら一度行ったしあのアクセス至便のレーガン空港が大好きだ。フィリーズ戦ならハーパーもいるし見たい選手は多い。結局は飛行機代が1万円ぐらい安いのでワシントンにした。ミネアポリスはデルタ航空の根城なのだが今回高かった。
 当初6泊にするつもりだったがどうしてもDead & Companyのライブが見たいし、何故か土曜を出航の日にすると航空券が高くなる日曜だと安い。サッカーも見たいし1日増やしたら過去最長の8泊になった。アクシデント続きの「呪われた遠征」の始まり始まり。


1 シカゴ編 前編



 6/15早朝、雨の東京。思えばここから気が重かった。旅行先の各地に雨予報が多かったからである。そして成田空港に着いていきなり大きく躓く。出発が大幅遅れ、しかも天候不良や事故でなく機材トラブルだという。こういうことが無いためにJALの直行便を利用しているのに。もうお前らのことは信用しないからな。もう行くのやめて10日間引きこもって寝てようかなと思いました。結局7時間待たされて出発。

 8:50に着くはずが15:30にシカゴ・オヘア空港に到着。これで午後の予定は潰されてしまった。少なくともDead & Companyのライブには間に合いたい。しかしそれも無理そうだった。入国審査がものすごく混んでいた。2年前のワシントンでは機械であっという間に終わったが、こういう時に限って長蛇の列&チンタラ係員の「ダメな入国審査」そのもの。2時間ぐらい使わされてようやく自由の身に。



 異国の地に降り立った感慨は無い、急げ急げ。しかしターミナル移動モノレールは工事中で長蛇の列のバス。やっと空港駅に着き、シカゴCTAの3Dayパス20ドルを買い止まっている電車に滑り込む。計算するとこれが一番安い。ちなみに見た目は1回のキップも3Dayパスも同じである。



 シカゴ中心部ループ地区に降り立つ。町並みは銀座みたいでアメリカに来た気がしなかった。この時点で開演時間は過ぎているのだ。しかしもう急ぐ気持ちはなくしていた。「まあいいや、グレイトフルデッドだもの」。

〜グレイトフルデッド/Dead & Companyとは〜
 60年代から活動したアメリカという国を体現するジャムバンド。1995年のリーダー格ジェリー・ガルシアの死後は残ったメンバーが様々な組み合わせ・名義で活動している。Dead & Companyはボブ・ウェア、ミッキー・ハート、ビル・クルーツマンの3人に若手のジョン・メイヤーをガルシアのポジションに迎えた現在のグレイトフルデッドと言っていいバンド。

 彼らのライブにセットリストなど決まってなく、延々即興演奏を続け興が乗れば10時間でも続けるという。だからまあ、あの曲が聴きたい!とかそういうのは無いんですわ。
 シカゴ劇場近くの2泊するカンブリアホテルにチェックインし荷物を置いてすぐに出る。何度も乗ることになるレッドラインでAddison駅へ。



 ドカドカ音が鳴り響くリグレーフィールド、結局1時間遅れでたどり着いた。本来はここに来た感慨にゆっくり浸りたかったのだ。しかしそんな暇はない、スタブハブで買ったスマホチケットで入場。今回ライブもMLBも全てスマホチケット、もうプリントアウトする時代じゃないようだ。



 ライブやってるのにコンコースにはたくさんの人が酒やメシを買いにウロウロしてる。入ってすぐわかった、この自由さがグレイトフルデッドのライブ、これはアメリカの祭りだと。せっかくだからリグレーフィールドのフィールドに入りたかったので後ろの方のアリーナ席を買ってある。そのためには場内のコーナーでもう一度チケットを見せてリストバンドを貰わなくてはいけない。



 いきなりこんな所に放り出されて何が何やらわからない。自分の席を探し当てることも出来なかった。みんな席についてないのである。あっという間に前半は終わってしまった。





 Tシャツ買いに行ったり球場探検に行く。スタンドから見ると内野には客を入れてない。なるほどそうすればいいのか。







 やっぱり人気は仙人のようなボブ・ウェア。ジョン・メイヤーはあまり目立たないような。どこで見ても自由な感じだったのでリグレーフィールドを彷徨い歩き、つげ義春の漫画の世界のようなトリップ感覚に包まれて見ていました。 ラストはOne More Saturday Night。そうだ土曜の夜だった。この曲が旅行中、いや日本に帰った後もずっと頭の中を鳴り響いて今も離れません。グレイトフルデッドのライブを体感出来た。見た聴いたというより体感したという表現が正しい。アメリカ人まみれになって見る場内の雰囲気込みでグレイトフルデッドと言えるんじゃないかと。絶対無いだろうけど来日して見てもなんか違う気がする。 早くホテルに帰ろう。しかしアクシデント続きの旅はまだ始まったばかりだよ。







 翌6/16、ゆっくり休み昼11時から行動開始。
 シカゴのランドマーク、クラウドゲートに来る。霧がすごい。シカゴに来たら最初に来る場所だ。自分も本来なら前日に最初に来る予定だった。ミレニアムパークではジャパンフェスティバルがありはるな愛が来てるようだ。メジャーリーグを見に行くので見られないけど。





 ホワイトソックス×ヤンキース @Guaranteed Rate Field

 ギャランティードレートフィールド。自分はギャラクティカマグナムフィールドと呼んでいた。ループからはほんの4駅と近い。駅から見える。
 開場は1991年。アメフト兼用のバカデカい箱球場が飽きられていた頃に出来た野球専用球場で、あのオリオールズのカムデンヤーズより1年早いのである。カムデンヤーズが野球草創期のレトロな雰囲気を最新の技術で蘇らせるコンセプトで称賛されているのに対し、何のコンセプトも無い80年代当時の技術で作ったので称賛されていない不運な球場。特徴もなくいい球場にも悪い球場にも名が挙がらないメジャー1空気なスタジアムです。



 あの王冠のような派手なバックスクリーンといいレトロ感の無いスタンドといい、80年代のメジャーリーグ球場の雰囲気を残していると言える、ある意味貴重な球場なのではないでしょうか。あと外階段で各階を行き来するのでそこで係員がチケットチェックするので階を自由に移動できません。まあ5回も過ぎれば係員いなくなるんですが。



 Wソックスの先発は4年前パドレスで見たオドリサマー・デスパイネ。まだメジャーにおったんかワレ。すごい悪人ヅラだ。東映のヤクザ映画みたいな。4年間でいろいろあったんでしょう。





 見たかったのはショートのティム・アンダーソン。元々バスケをやってて高校で野球に転向した良くいるアメリカのスポーツエリート。身体能力お化けですが野球脳があまりない加藤翔平みたいな選手かと思ってましたが今年首位打者を取ったので野球も上手くなった。





 相手はヤンキースだったので客も多かった。自分の見るヤンキースがベストメンバーだった試しが無いです。ジャッジ、スタントンを怪我で欠いてますがそれでも100勝した過剰戦力。ほぼフル出場し主砲の働きをしたトーレスや4年前ロッキーズで見た首位打者ルメーヒューなど、そしてガードナーはいつもいる。
 試合はアブレイユのソロホームランでソックスが先制しますが3回にガードナーが満塁から粘り逆転打を放つと一気に5点を取る。相変わらず献身的な男。あとは勝ち頭パクストンが飄々と抑えて圧勝です。田中マークンはベンチにいた。ソックスはアブレイユ、アンダーソンの後が続かなかった。



 出た! メジャーリーグといえば軍人さんを称えるコーナー! これを見ないとアメリカに来た気がしません。



 そしてよくある競争。





 試合の興味がなくなったので球場探検をしつつバックネット裏まで来ました。おや? あの男はもしかして。



 ソックスは負けてるのに最後にアレックス・コロメを出してくれた。6年前レイズで駆け出しの先発投手だった頃見た、今はメジャーを代表するクローザーになっている。彼を見ることが出来たのはこの旅の不幸中の幸い。満足して撤収しました。



 この後はVampire Weekendのライブを見にハンチントンバンクパビリオンへ行きます。ギャラフィーから2駅、最寄りのRoosevelt駅から歩く。20分程度だと思っていたが結構歩く。博物館や水族館がある巨大な公園内なので治安も景観もいいです。



 ハンチントンバンクパビリオンはミシガン湖に面した野外シアターです。6日後にまた来ます。この後ろには芝生席もあります。ほぼ全部フラットなパイプ椅子で傾斜のついたスタンドは左右の一区画にしかありません。その一つ、屋根の付いて無い方の安い席を予約していました。



 前座のチカーノ・バットマン。その前にもう一つ前座があった。そっちがチカーノ・バットマンかと思ってた。
 しかし寒い。シカゴってこんな寒かったんですね。6年前同じ6月後半に行ったニューヨークはもう真夏だったので薄着で大丈夫だと思ってましたがシカゴは全然違う。周りの客は前座じゃ全然盛り上がらず座ってるので震えて待ってました。





 真打ちの登場。実はVampire Weekendは名前くらいしか知らなかったんですが日曜の夜やっているイベントが他に無かったから来ました。現代では貴重な名のあるロックバンドだし。
 ちゃんと最新作Father of the Brideなどアルバムを聴いて予習して来ました。XTCみたいなバンドかと思ってましたが聴いたらもっと牧歌的でどうなるのかと思ったらライブでは全然違うアグレッシブさ。特にアフロのテクニカルかつハードなギタープレイは凄い。彼らもセットリストを固定しないようだ。





 そして何よりこのアメリカの野外ライブの雰囲気。周りの若者たちもちゃんと盛り上がったので寒さも気にならなくなった。アフロもソロボーカルを取ったキーボードの女性もサポメン扱いだったのを後から知った。めっちゃ目立ってたのに。



 ループ地区の中なら夜に歩いても大丈夫です。街はとても綺麗だし人も適度に歩いてます。マンハッタンのように多すぎることもない。アメリカの都市で夜にこんなに安全を感じるのはサンノゼ以来。シカゴの街自体はとても気に入りました。




次回 2 セントルイス〜ワシントン編

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