2019 6/15〜6/23 シカゴ+ MLB中地区観戦記


4 シカゴ編 中編



 6/21、朝のミルウォーキー駅です。8:05発のアムトラックに乗ってシカゴに帰ります。



 最後に見かけましたが、あれが無料の路面電車HOPです。



 1時間半で無事シカゴ到着。これでもう長距離移動はありません。これで一つ安心できました。



 前にも言った通りシカゴのループ付近は日本と変わらない街並みです。ゆっくり歩いてラストシカゴ2日間泊まるホテル、トラベロッジで荷物預け。HISで予約したまあまあ安い所。今までのホテルと比べると狭いし床も汚いし冷蔵庫もありませんがこの2日間は昼夜イベントがあって寝るだけなので十分。



 そして5日ぶりにAddison駅、カブスの本拠地リグレーフィールドに到着。今度は本来の野球の試合。プレイボール1時間半前に来ました。金曜なのにデーゲームです。





 カブス×メッツ@Wrigley Field

 5日前味わえなかったこの開場前の盛り上がり。メッツのファンも結構います。入場する時アンソニー・リゾのボブルヘッド人形をくれました。





 115年の歴史を持つリグレーフィールド。ボストンのフェンウェイ・パークの2年後開場、ほぼ同じです。通路も混んでいるとかなり狭苦しいしオープンコンコースじゃないので薄暗い感じもしますがこの115年の味には代えられないものがあります。なんか神宮球場っぽさがあります。





 グッズショップも最新のMLB球場のキレイな内装とは違いますがやっぱり115年の味。



 カブスで見たかったゾブリスト。ニューヨーク、サンフランシスコといつもチームを変えてロビンソン・カノーとゾブリストの対戦を見ました。しかしゾブリストは離婚調停中で出場停止です。もう一度言いますよ、離婚調停中で出場停止ってそんなのあるんですか訴訟社会アメリカすげえ。ロッテの清田だって試合に出てるのに。





 2Fの一番奥まで来ましたがここまで来ても打席もマウンドも内野ネットにかかってしまいますね。MLBは2018年からかなりネットのかかる範囲が増えましたがこの球場でもそうでした。結構残念です。



 今日のカブス先発は、ついにこの男が来てくれた! 樽美酒じゃない本物のダルビッシュだ!
 ダルビッシュさんよ今日は余すところなく抑えてくれよ…。この時のダルビッシュは一時期の怪我からは回復しましたが 良くも悪くもなく、試合は作るが勝ちも負けもつかない状態が長く続いていました。
 ちなみにメッツの先発バルガスは4年前ロイヤルズ時代に見ています。もうベテランの域に入っている投手です。



 始球式はライアンハードというカントリー歌手。



 自分の席は2Fの前の方です。ウェイン・メスマーというカブスのアナウンサーによる国歌斉唱。シカゴのご当地有名人なんでしょう。



 ダルビッシュが尿瓶、じゃないゲータレード瓶を持って登場。さあプレイボールだ!









 ダルビッシュが7色の変化球を投げ込みます。しかし結論から言うとこの日は6回4失点で勝ち負けつかず。しかもカブスが勝ち越した次の回に同点に追いつかれるという嫌な流れでピッチングに関しては今シーズンのいつものダルビッシュといった所でしょうか。



 1-1で同点の2回、2アウト3塁で打席に入ったダルビッシュ、自らタイムリーヒットを打って勝ち越しました。MLBでは投手が打ったり粘ったりするとスタジアムが凄く盛り上がります。今日はバッティングで見せてくれます。



 今日の軍人。





 カブスはもちろん名門人気球団らしくブライアント、リゾ、そしてバエスとスター選手は揃っています。みんな3割30本に近い十分な成績を残していますが、タイトル争いをするほどの爆発力がありません。いまいちカブスが波に乗れないのはそこでしょう。リゾは初芝感があって好きです。



 ゾブリストはいないが、メッツにはカノーが来てくれた! ニューヨーク、サンフランシスコ、東京、そしてこのシカゴに。カノーを見るのは6試合目となります。これが最後になってしまいそうですが。肝心のこの日の試合での見せ場はありませんでした。



 メッツでカノー以上に注目なのはこの男、ピーター・アロンソです。選手名鑑には鈍足で守備も下手でホームランを打つ以外脳が無いみたいに書かれてましたが当たっていました、ルーキーながらハイペースでホームランを打ちまくっています。しかしこの日は3三振。ダルビッシュの完勝でした。



 ダルビッシュは5回にもヒットを打つと、続く9番ラッセルにホームランが飛び出し4-3の勝ち越しに成功。今日のダルビッシュは2安打1打点1得点とバットで活躍しスタジアムを大いに盛り上げました。ちなみにダルビッシュのマルチヒットはメジャー初だったようです。



 しぶとく抑えてきたバルガスもこれで5回途中4失点で降板。次の回にダルビッシュが同点ホームランを打たれたため勝ち負けつかず。4年前にいつも10勝10敗ぐらいで試合を作る投手と書きましたが、なんと2019年での通算成績が99勝99敗。ベテランだけにこのまま引退しそうな気もします。



 この日は次にライブがあるので最初から3時間で引き上げる予定でした。さっきのライアンが歌う私をやきうに連れてってを聴いてリグレーフィールドを後にします。試合は結局4-5でカブスが負けました。



・Country LakeShake Festival 2019 @Huntington Bank Pavilion



 地下鉄の壁に広告があった。Country LakeShake Festivalは金曜がミランダ・ランバート、土曜がキース・アーバン、日曜がルーク・ブライアンとカントリーの大物がヘッドライナーを務める都市型音楽フェス。キース・アーバンは日本で一瞬イケメン売りされたことがあるので知ってる人もいるかも知れない。土曜は1デイチケットが売り切れてるほど人気があった。
 自分はデビュー当時からミランダ・ランバートのファンなのだ。金曜はミランダを筆頭に全員女性シンガーでガールズカントリーフェスと言えるラインナップ。まず来日しないカントリー歌手をたくさん見られるのは楽しみでした。





 ホテルにチェックインした後、5日前にVampire Weekendを見たハンチントンバンクパビリオンへ向かいます。今回はホテルから近いので直接歩いて行ける。あれ一駅電車乗ったんだっけ、覚えてません。



 フェス自体は昼から開場していますが自分は17:30ぐらいに到着しました。予約書を見せてリストバンドを引き取ります。シカゴはいつも薄曇りで寒かったです。当初は6月末のフェスなんて猛暑の中のイメージでウェーイ系アメリカ人ばっかりだと思ってました。



 到着時メインステージは休憩中だったのでサブステージに向かいます。



 サブステージは後方の芝生エリアにあるテントの中。ステージ近くまで行けるチケットと、後ろの芝生エリアにしか入れない安いチケットと2通りあります。自分は高い方を買っていました。エリア通行はリストバンドのセンサーを当ててゲートを光らせます。





 サブステージで歌っていたのはリタ・ウィルソンというベテラン歌手。どこかで見たと思ったらトム・ハンクスの奥さんですね。女優ですが副業でカントリー歌手もやってるんだそうです。



 芝生エリアから見たメインステージ。音楽を聴きながら飲み食いして雰囲気を味わうだけなら芝生エリアで十分な感じがあります。





 メインステージにはローレン・アライナが登場。あの「アメリカンアイドル」で16才でデビューしていきなり大ヒット。 その後の立ち位置は良くわかりませんがカントリー界では十分活躍しているようです。
 カントリーという感じはせず、バンド見ればわかるようにこのステージではかなりハードロックっぽかった。ガンズアンドローゼズのパラダイスシティのカバーまで飛び出した。これがとても良かった。ちなみに痩せたり太ったりする人らしいですが今日は見ての通り。





 サブのトリ、クレア・ダンを見たかったので慌てて芝生エリアに戻る。歌もギターもめちゃくちゃ上手いしハンドマイクで歌う時はダンスも上手い。このくらいの実力者がたくさんいるんだろう。土着のカントリー歌手を見ることが出来た。ここでのカバー曲はCCRの雨を見たかい。





 芝生エリアにいろんなバーやアトラクションがある。ぼっち参戦の自分には用は無いがいるだけで楽しい。アメリカで、しかもカントリーのフェスですから、普通のロックフェスならまだワールドワイドな感じありますけどカントリーとなるとあまり外国人は来ない、アメリカ人オンリーな雰囲気あります。
 日本のオタクが紛れ込むとあまりに異文化で宇宙人の気分です。この石ころ帽子被ったような気分がアメリカ旅行の醍醐味。英語を覚えてアメリカで暮らしたらこれも日常になってしまう。いきなりこういう異文化に放り込まれるのがいい。だから自分は絶対に英語を覚えないぞ。





 そしてメインステージ。トリ前はマレン・モリス。Zedd, Maren Morris and Grey名義の「The Middle」がグラミー賞ノミネートするほどヒットし、自身のソロアルバム「Girl」も好調です。
 長くソングライターとして活動してチャンスを覗い、20代後半になってからブレイクした苦労人でもあります。さっきのローレンと対照的なキャリアといっていい。遅咲きだからギラギラしていてすぐ脱ぐんですわ。
 この人もカントリーというよりポップですね。しかしローレンが80、90年代っぽいポップだったのに比べて今風のポップです。さすが今売れてる人だから。



 途中飛び入りしてきたこの男は、さっきカブスの始球式やってたライアン・ハードじゃないか。自分以外にリグレーフィールドからハシゴした奴がいたとは。マレンとライアンは去年婚約した関係だったのです。せっかくブレイクしたのにそんなヒモみたいな亭主でいいのか。



 ラストは当然「The Middle」。おお全米大ヒット曲が目の前で。ほぼ1時間のステージでした。



 さあミランダの出番だと前に行こうとしましたがDJタイムが長く続いて揉みくちゃになるので一旦後ろに下がりました。 その後も始まらず予定の20:50を過ぎても出てきません。ビジョンにミランダのロゴが出たのは21:05。マレンが終わってから45分も経っていました。待たせるねえ。





 みららんキタ――(゚∀゚)――!!

 ミランダランバートをそんな日本のアイドルみたいなあだ名で呼んでるのは世界で自分だけだと思いますが。この人を生で見られるとは感慨深い。やっぱり可愛い! そして田中真弓にも似た少年のような声から放たれる力強い歌。
 ほぼデビュー曲のKeroseneからOver Youのシンガロングまで序盤はあっという間に。この大観衆は彼女一人を待っていたのだ。





 中盤はピストル・アニーズ名義で登場。ミランダが仲間のシンガーソングライター、アシュリー・モンロー、アンジェリーナ・プレスリーと組んだカントリー界のガールズスーパーグループ。断続的に活動していて3枚アルバムを出しています。
 これも見られるとは! なんたってソロ以上にアーシーなブルーグラスポップを聴かせてくれます。カントリーウエスタン調の代表曲Hush Hushももちろん。







 そしてクライマックスはミランダ一人で。All Kinds of Kindsではカウボーイハットの観客達が酒瓶・缶を持って手を横に振る。ああここはアメリカだ。
 女ガンマンの世界観と共に歌うミランダのトレードマークと言える名曲Gunpowder & Leadのカッコよさ。ラストはWhite Liar、Little Red Wagonとフェスらしく代表曲全部聴かせてくれました。そしてみららんはやっぱり可愛かった。また見たいです。アメリカ来てライブ見るんならカントリーです。その土地でしか食えないもの食ったほうがいい。





 ラストは嬉しいサプライズが。ミランダとピストルアニーズ、マレン、ローレンに自分が見られなかったキャサディポープ、リンゼイエルとメインステージの出演者が全員出てきました。海外のロックフェスってさっさと終わるドライなイメージありましたがこういうのやってくれるんですね。
 そして全員で歌うのはU2のI Still Haven't Found What I'm Looking For(終りなき旅)! カントリーのライブに来てU2とガンズの曲が聴けるとは思わなかった。



 素晴らしかった。夜景を見ながらほぼ30分歩いてホテルに帰ります。とても疲れた日でした。でも旅はまだ終わらない。もう1日あるのです。



 この日のオチはもらったアンソニーリゾのボブルヘッド人形。デカくて重いだけのアメリカのおもちゃって感じです。塗装も子供が塗ったかのように雑。メジャーのボブルヘッド人形ってもっと精巧だと思ってましたが一般に配られるものってこんな雑なんですね。せっかくなので日本に持って帰りましたがすごく荷物になりました。




次回 5 シカゴ編 後編


1 シカゴ編 前編

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