2019 6/15〜6/23 シカゴ+ MLB中地区観戦記


3 ピッツバーグ編



 ワシントンをとっととずらかり最大の目的地ピッツバーグへ。しかしチェックイン荷物検査全て済まし、飛行機へ向かうバスに乗った所で降りろと言われて何のアナウンスも無く待たされます。結局1時間の遅れで無事飛び立ちました。このぐらいの遅れならまあ想定内。この時むかつくぐらい晴れ渡ってましてね。本当に試合の時間だけ集中的に雨だった。



 飛んでしまえばあっという間。ピッツバーグとワシントンは近いです。列車が通っていれば陸路で行きたかった。
 ピッツバーグ国際空港。この空港には政治家や軍人の名前とか付いてないようですね。3都市も経由して来るととんでもなく遠くまで来たような気がしました。実はこの日も雨予報である。



 この日は多少値は張りましたが空港内ホテルのHyatt Regencyに泊まりました。次の日も朝は早い。空港からダウンタウンまでは路線バスしかないので確実性に不安があった。だったら夜のうちに空港に戻って来て泊まれば安心できます。ピッツバーグは試合見る以外に観光したい所がありません。部屋は広くてデザインは綺麗でしたが冷蔵庫はありませんでした。



 空港からダウンタウンのアクセスは良くない。電車どころか直行バスもなく路線バスのみ。28Xがダウンタウン行きです。しかも昼間でも30分に1本。地方都市ともなればそのくらいの需要しかないんでしょう。これがアメリカなのだ。料金は2.75ドルと安い。1ドル札をねじ込むんだけど日本だとちょっと入れると自動的に入っていくんだけどアメリカの投入口は根元まで入れないと入って行かない。サンフランシスコの時もそうだったけど忘れていて手間取った。本当に路線バスで行く先々で結構人を乗せていきます。



 そして鉄の町ピッツバーグへやっと到着。この橋が鉄感を出してます。50分くらいかかりましたね。





 連日別の都市に来ていると脳がおっつかない。ピッツバーグには一応地下鉄もある。旅行者には関係ない所を走っている。





 そして、ロベルトクレメンテ橋を渡ってスタジアムに向かいます。なんとなく吾妻橋を思い出したりした。あの橋を渡る時何かが変わるジャストフォーユー。



パイレーツ×タイガース @PNC Park

 一番来たかった球場、PNCパーク。メジャーリーグ好きなら誰もが憧れる世界一美しい野球場。無理な旅程を組んでここに来た。本来はニューヨークと組み合わせるのが行きやすいと思う。しかし行きたい所には早めに行っておいた方がいい、待てなかった。





 スタジアム内部を噛み締めるように見ながら約束の場所に向かいます。この球場景観は美しいが建設費は抑えて作られたらしく、鉄骨むき出し感とチームカラーの黒と黄色と相まって柏サッカー場やドルトムントを彷彿させる。



 席はもちろんここです。何度も画像で見た。このアレゲニー川にかかるロベルトクレメンテ橋とダウンタウンの高層ビルとの調和。橋の黄色もチームカラーと合ってる。そして晴れてくれた。完璧だ。本当にこの場所に来たかった。もう今日はうろうろしない。夜空が夕焼けを包むまで、空の変化をここで見届けるつもりだ。





 レゴブロック風選手紹介。パイレーツと言えば主砲のジョシュ・ベル。今年オールスターにも初出場しました。去年長いことチームの顔だったマッカチェンを放出していますがベルを打線の軸にしてレイノルズ、モラン、ニューマンといった若手も成長しているのでこれから強くなる予感はあります。



 先発は前年エース格の成績を残しているトレバー・ウィリアムズ。選手名鑑にはダルビッシュ並みのツイ廃と書かれていましたが本当でしょうか。



 相手は本場のタイガース。我々の知ってるタイガースはタイガースを名乗る何か。ユニは巨人に似てる。
 しかしろくな選手がいません。.250 5本みたいな有象無象の選手ばかりです。唯一見られる成績なのが3番を打つニック・カステヤノスですがこの直後カブスに移籍。カステヤノスを失ったタイガースは夏場グロいほど負けまくりマーリンズよりひどい、3割を切る30球団最低勝率を叩きだしてしまいます。阪神の方が強いと思います!
 しかしその有象無象打線にウィリアムズが捕まり3回で7失点とボコボコにされます。



 夕焼けが見える頃には元々雨予報だったこともあり雲が増えて来ました。



 タイガース先発はナショナルズ投手王国時代の一員だったジョーダン・ジマーマン。この年はチームの大不振もあり1勝13敗というグロい成績を残してしまいます。2勝13敗だったら前田幸長や千代大海と同じだったのに。彼もピリッとせず徐々にパイレーツに追い上げられます。



 アメコミ風選手紹介。アメコミの力かレイノルズに逆転3ランホームランが飛び出し8-7と逆転に成功。人気者だけど成績は落ち目のマッカチェンの代わりにこんな有望株が来て成功だったんじゃないでしょうか。マッカチェンは日本に来そうな気がする。



 日が完全に落ちました。ナイターの雰囲気もいい。





 スタンドの端まで行くとかっこいい夜景が見られます。



 そのまま一塁側で♪テイクミートゥーザボールゲーム〜を聴きました。試合はそのまま中地区の最下位同士らしいルーズベルトゲームで幕を閉じました。スタジアムの美しさ、雰囲気の良さが勝り試合はそんなに気にしてなかったんですがホームチームの大逆転を見せてくれました。ちなみにタイガースの元三冠王のミゲル・カブレラは極端に長打力を失ってますがまだ在籍してます。この日はスタメンを外れ終盤代打で出ました。





 バスの時間にちょうどいいので試合終了直前に出ました。ちょっと雨も降って来たので。さらばPNCパーク。ピッツバーグまで来るのはとても面倒なのでまた来れる気はしません。



 バス停に着いた時にはアメリカ人が傘を差すほどの降りに。ホテルの軒先で雨をしのぐ。ワシントンの時はちょうど試合の時間だけ降ってたがピッツバーグはちょうど3時間ズレてくれたようです。なんでこんな天気コロコロ変わるの。
 幸いバスは時間通りに来ました。途中激しい雷雨となり窓から人生で見たことが無いめちゃくちゃデカい稲光りを見る。そんな中をバスの運ちゃんはもう途中乗って来る奴はいないと見るや凄まじい荒っぽい運転でノンストップですっ飛ばす。僕は見たんだよ、一番見たかったPNCパークを。だから僕は今すごく幸せなんだよパトラッシュ…。

 昇天。しかし計画通り夜のうちに空港に戻って来ることが出来ました。行き50分かかったのに30分くらいで着きましたよ。



 ホテルに着きようやく緊張から解放されメールチェックをしたらなんじゃいこりゃあ! 出たキャンセルド。翌朝シカゴ行き8:05発の飛行機が勝手に5:30発に変更されていました。あまりにも早すぎる。5:30じゃ休むヒマもない。しかし他に変更できるのは午後の便ばかり。それでは次の日の試合には間に合いません。5:30でもこの空港内ホテルなら間に合うのです。ダウンタウンに泊まっていたら間に合わなかった。何よりまたどんな変更があるかわからない。早いうちにシカゴへ帰っておいた方がいいだろう。仕方ない行ってやる! 慌てて風呂に入り2時間ちょっと寝ました。



ミルウォーキー編



 そんなわけで早朝4時にチェックアウト。こういうホテルなので超早いチェックアウトも良くあるのだろう、特に何も言われませんでした。
 ピッツバーグ空港にはトランスフォーマーと恐竜の模型がありました。未明の空港はガラガラでしたが荷物検査まで行くと列は結構ありました。早朝だからってギリギリで行くと危ないかな。
 ピッツバーグ滞在時間12時間ぐらいじゃないですかね。キツいとは思っていたがアメリカで3日連続で飛行機移動はやはり無謀だった。やっぱり一つの都市に2日は滞在するべきです。でも一度やってみないとわかんないから。男は度胸何でも試してみるのさ。



 3日ぶり帰ってきたオヘア空港。飛行機は予定通り6:30にシカゴに着いてしまいました。時差があって1時間戻るんで。こんなに早く着いてどうしろと言うんだ。寝ようとしますが寝られないので空港wi-fiで時間を潰しました。
 前と同じく3Dayパスを買ってシカゴのダウンタウンへ。



 ユニオンステーションに到着し、アムトラックでミルウォーキーへ向かいます。ピッツバーグから直接ミルウォーキーへ行かないの?と思うかも知れませんが、ミルウォーキーにも空港はあるが便は少ないしアクセスも良くない。シカゴ−ミルウォーキー間のアムトラックHIAWATHA(未だに何て読むかわからん)は1日に何便もある安定した通勤路線。シカゴに戻ってアムトラックで行った方がいいと考えました。
 しかし寒い。4日前よりさらに寒くなっている。ミルウォーキーは北だからもっと寒いんでしょう。近くにあるCVSで衣料品を物色。普通のスーパーですがユニオンステーションの隣だから土産物も売ってました。ベタにChicagoと書かれたデカいパーカーを買う。これで防寒問題は片付いた。



 アムトラックは時間通り1時間半でミルウォーキー・インターモーダルステーションに到着。車窓は荒地しかないので割愛。やけに自販機が充実している駅です。



 その自販機で飲み物を買って駅から5分程度のホテルHilton Milwaukee City Centerにチェックイン。初ヒルトンです。
 ミルウォーキーにはHOPという今出来たばかりで無料の路面電車があってそれで町の奥まで行くともっと安いホテルがあるんですが、いやアムトラックの駅から近いホテルの方がいいって絶対という心の声が勝った。部屋もそんなに広くない冷蔵庫もない普通の部屋でした。とにかくこれでやっと少し休めます。



 ミルウォーキーの町に出ます。ショッピングモールに入ってもほとんど客はいません。ミシガン湖の方まで行こうと思ってましたが連日の疲労と緊張で動き回る気力を失っていました。もう早くスタジアムへ行こう。ミルウォーキーは晴れていてずっと霧のシカゴに比べると寒くない。



 猫が店番をする古本屋がありました。こういうのを見るとほっとする。



 試合のある日には大通りのウィスコンシンアベニューに、Brewers Lineというマークが着いたバス停にスタジアム行きのバスが来ます。2.25ドルです。歩いても1時間はかからないと思ってました。途中ジェフリーダーマーの家の跡地があります。



 アメリカのこういうバスには結局利用者自分だけみたいなことがありますが10人は乗っていました。左の人はマリナーズのイチローユニを着ています。イチローと関係ないカードですが細かいことはいいのでしょう。結構長く乗っていたのでやっぱり歩いて行くのは無理だと思います。



 ブリュワーズ×レッズ @Millar Park

 ミルウォーキーのイチローと共に到着しました。ミラーパーク。



 隣にはリトルリーグ用の小さい球場があります。





 初めて来たメジャーリーグの天然芝の開閉屋根球場。基本開いてて雨降った時のみ閉める。日本には未だにこのタイプの球場はないので早く作って欲しい。福岡ドームは閉めっぱなしで簡単に開けられない古いタイプだから。他のメジャーリーグの開閉屋根球場は横移動する屋根が多いがここは扇型に開く。



 帽子買うぞー。



 席は3塁側の1F席。ネットは張られているが開放感はありました。



 始球式はNFLグリーンベイパッカーズの選手。名前は聞いたことあるけどグリーンベイってどこだっけ近いのここから? まあ近いっちゃあ近いみたい。





 ブリュワーズといえば今のメジャーリーグを代表する打者クリスチャン・イエリッチ! 今日の目玉はこの男。



 いつもだらしなく口を開けているのでナード系の若者のような印象があったのですが、口を閉じて正面から見るととても格好いい。やっぱり生で見ると違う。全盛期の秋山幸二を思い出しました。



 気を抜いている時。



 そしてメジャーリーグ恒例、軍人さんいらっしゃいのコーナー。"Hero of the Game"というのが正式名称です。この日は特に盛り上がった。選手よりも歓声が大きい。



 ブリュワーズ先発のネルソンは早々に打ち崩されてしまいましたが、イエリッチが特大の28号ソロホームランを打ってくれました。やった! 爆竹みたいな花火も鳴りました。



 レッズ先発はナショナルズ投手王国時代の一員だったタナー・ロアーク。イエリッチの一発以外は付け入る隙を与えず今日はとても頼もしい。スターのイエリッチにソロホームラン打たせて見せ場は作ってあげて後はしっかり抑える。



 ヤシエル・プイグがドジャースを放出されてレッズにいました。この後もたらい回しにされて果たしてどのチームで落ち着くやら。4年前にもドジャースタジアムでこんな三振を見た気がします。



 49ホーマーを打ったレッズの主砲スアレス。彼のホームランは見れなかった。スアレスというとサッカーの方のイメージがあるけどこの人は噛みついたりしません。



 これもメジャーリーグ恒例、着ぐるみたちの競争が目の前を駆け抜けていった所です。



 試合の大勢は決したので外野のあの滑り台の所へ行こうと思いました。イエリッチのホームランしか盛り上がらないのでマスコットもヒマそうです。





 夜のメジャーリーグの雰囲気もたまらない。これがアメリカなのだ。



 ブリュワーズ1番のケーン。4年前見た時と同じ構えだ。ロイヤルズは4年前世界一になってファイヤーセール、もうあの時のメンバーはバラバラになってしまいました。



 そして外野で♪テイクミートゥーザボールゲーム。試合はそのままレッズが7-1で勝ちました。ミラーパークはとてもいい球場だった! ロッテは千葉にミラーパークを作ろう。



 スタジアムを後にします。バスに乗り遅れてはならない。



 ホテルに帰ってテレビをつける。この日はNBAドラフトでした。八村のウィザーズ入団をアメリカで見るとは。彼を生で見られることはあるかなあ…。




次回 4 シカゴ編 中編


1 シカゴ編 前編

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