2019 6/15〜6/23 シカゴ+ MLB中地区観戦記


5 シカゴ編 後編



 6/22。最終日は海を見に行くと昔から決まっている。湖ですが海みたいなもんだ。地下鉄でその名もChicago駅で降りてオークストリートビーチまで歩きます。



 オークストリートビーチは高層ビルのすぐ隣にあるビーチで猿の惑星ごっこができそう。納谷悟朗のマネで「ちくしょう!誰がやったんだちくしょう!」と叫びながら砂浜で転げまわる。





 そのまま地下鉄の駅を探しつつ歩く。途中露店が出ていた。何気ないシカゴの土曜の午前という感じがいい。



 そして3たびやって来ましたリグレーフィールド。昨日と同じカブス×メッツ戦です。





 3回も来るとこういったコンコースも子供の頃から来ていたような気分になる。リグレーフィールドに慣れるというのは贅沢な気分だ。



 今日は1Fの中くらいの位置から見ます。この柱に視界が当たらないようによく調べて買った覚えがあります。土曜のデーゲームだけあってこの位の席でもチケットは高い。
 しかしメッツはカノー、カブスはリゾをスタメンから外しています。土曜の好カードにスター選手2人がいないのは残念ですが試合内容もとても残念でした。





 初回メッツのホームランバカ、あのピーター・アロンソに先制の26号ホームランが飛び出します。アロンソはレッズのスアレスとの一騎打ちを制しルーキーでホームラン王となります。新人本塁打記録を更新したのにヤンキースのジャッジに比べて騒がれてないような。一発屋だと思われてるのか。なにしろホームランキングの一発を見られたのはこの試合唯一の得した所です。
 カブスの方は初回ノーアウト1、2塁のチャンスにバエスがゲッツーで無得点。この初回の攻防で勝負はつきました。 カブス先発キンターナはこの後も毎回打たれ5回途中で9失点。試合は一方的なものになります。



 メッツ先発ザック・ウィーラーはイニングイーター系でそんなにいい投手ではなさそうですが、序盤から点差がついてやる気ないカブス打線はあっさり打ち取られていきます。



 試合は残念ですがこの満員のリグレーフィールドの内野の風景、まるで絵画のように美しいじゃありませんか。内野ネットが多少邪魔ですが。115年の歴史を持つリグレーフィールド。100年前ここに座った人、50年前ここに座った人、いろんな人が見た試合が自分が今見ている風景とほとんど変わりがない。それが嬉しい。
 内野に座ってるブルジョワカブスファンたちももう諦めてるのかブーイングもありません。自分の周りの客は飲食物を買いに引っ切り無しに席を立ちます。



 そして軍人! この旅行の最後の軍人さんいらっしゃい。



 3回メッツはトッド・フレージャーにも一発が出ます。フレージャーはこの2年前ヤンキースにいた頃ボルチモアで見たぞ。その時にもホームランを打っていた気が。2本ホームランを見たメジャーリーガーは縁がある。



 カブスは7回、ゲッツー崩れで1点を返すが焼け石の1-10。もうここらでよか。今回の旅のメジャーリーグ終了、撤収!



 シカゴでもやる野球とサッカーのハシゴ観戦。この後はそのままメジャーリーグサッカー、シカゴ・ファイアーFCの試合を見に行きます。ここからファイヤーの本拠地、シートギークスタジアムへ行くには、Roosevelt駅でオレンジラインに乗り換え、終点のMidway駅からシャトルバスが出ているとのこと。



 Addison駅から1時間でMidway駅に到着。オレンジラインはシカゴ中心部の南を走るので綺麗なループ地区とは違って車窓の景色は治安悪そうでした。



 この駅はミッドウェー国際空港の最寄り駅なのでした。オヘア以外に空港があったのか。せっかくだから寄って来ましたがここはサウスウエスト航空の根城らしい。そういえばサンノゼのサッカー場も空港の近くだった。



 駅バスターミナルに戻ってきました。アメリカの外れの終着駅のバスターミナル。夜だったらめっちゃ怖そう。バスは公式には派手にシートギークスタジアム色にペインティングされてましたが実際来るのは普通の青いバスです。



 20分ほどで到着。歩ける距離ぐらいに思ってましたが結構かかりました。途中運転手のデカい黒人のオバちゃんが煽り運転?をしてきた巨大トラックの運転手へ信号が止まった時に横付けし、窓から身を乗り出して大声で怒鳴っていました。なんでアメリカのオバちゃんはいつもこうなんでしょうね。客を乗せてるサッカーの試合のシャトルバスですよこれ、喧嘩始めます普通? これがアメリカなのだ。



 シカゴファイヤー×レアルソルトレイク@SeatGeek Stadium

 この1年前まではトヨタパークという馴染みのある名前だったのですがこの年からネーミングライツが変わりました。シートギークというのは大手チケット転売サイトです。チケットストリートスタジアムとかいうのと同じようなものです。成長したので正規のチケットも扱うようになったとか。シートのギークですからね。座席のマニアみたいな。



 ファイアーには元ドイツ代表のシュバインシュタイガーがいるのでぜひ来たかった。2016年にバイエルンミュンヘンの試合を見に行った時、その半年前に彼は移籍していました。ミュンヘンからシカゴへ壮大なフラグ回収劇。





 ウホッいいスタジアム。ファイアーも設立当初は巨大アメフト場のソルジャーフィールドを使っていましたがデカすぎるのでこの20000人収容のスタジアムを作りました。MLSでは良くあるパターンです。アルゼンチンの国旗を持ってる人が多い。ガイタンのファンでしょうか。



 片方のゴール裏の後ろには常設の売店がある。試合中にも見ながら買い食いに行けるアメリカ仕様。メインスタンドの裏にも売店はあるけど試合をチェックできない。熱狂的なサポーターは大型ビジョンのある方のゴール裏にいるようだ。こっちは普通の席。



 謎のPK始球式。これがマスコットなのだろうか。





 席はメインスタンド中央に陣取りました。メジャーリーグに比べてチケットが安いので。リグレーフィールドに比べると客層は全然違います。ラテン系のファミリーや若者が多い。
 整列はメインスタンドから歩いて行ってそのままあっちに挨拶。それだとバックスタンドの方が良かったような。



 しかし写真撮影はこっちだった。シュバインシュタイガーもちゃんといる。



 さて試合開始。ファイヤーはセンターバックのシュバインシュタイガー以外にも、前線にハンガリーのニコリッチ、セルビアのカタイ、アルゼンチンのガイタンと代表経験のあるアタッカー陣を揃えています。名のある攻撃陣は揃っていますが…噛み合わない感じがカブスと似ている気がします。



 ファイヤーは開始5分いきなりゴール前でフリーキックのチャンス。10番はカタイ、31番はシュバインシュタイガーですがどっちが蹴るんでしょうか。



 カタイが見事に決めてファイヤー先制。スタンドは大層盛り上がりました。



 ファイヤーはその後も攻めますが逆にレアルにPKを与えてしまいスロバキア代表のルスナークに決められ1-1の同点となります。
 ちなみにレアルソルトレイクにはカイル・ベッカーマンというメジャーリーグサッカーで20年プレイする最多出場記録保持者がいます。ミスターMLSとか言われているのでしょうか。
 あとレアルってスペイン語だよな、アメリカの都市に付けていいんだったらレアル北千住とかいう日本のサッカーチームがあってもいいじゃないか。ソルトレイクシティはアメリカ横断ウルトラクイズでしか聞いたことはないが行ってみたいものだ。メジャーリーグは無いがNBAのジャズとサッカーはあるんだな。



 ハーフタイムではミニゴールが運ばれて少年たちのミニゲームがいきなり始まりました。これがアメリカのサッカーだ。



 後半は圧倒的にファイヤーが攻めかかります。レアルの守りにあと一歩得点が取れずスタンドのため息が続きます。



 シュバインシュタイガーもセンターバックから攻め上がる所など見せ場を作ってくれました。そしてディフェンスラインの選手を叱咤し指示する姿も。この辺はドイツ人プレイヤーらしい。ブッフバルトを思い出しました。しかしシュバインシュタイガーはこのシーズン限りで引退してしまうのでした。まだ全然やれそうでしたが。なんとか間に合った。まあ名前が好きなだけなんですけど。



 ずっと攻めながら試合終了。ああ惜しかった。自分が見たシカゴのチーム3敗1引き分けです。



 勝てる試合を取れなかったことで落胆しながら行きの面々と共にバス乗り場へ。なんにしろこれで8日間の全てのイベントが終わりました。もうこれで終わりなのだ。毎度海外旅行で最後のイベントが終わった時の寂しさは異常。



 オレンジラインはそのまま乗っているとループ地区まで連れて行ってくれる。向こうにはシカゴのトランプタワーが見える。このループのビル群を縫って走るこの構図はどこかで見たことあると思ったらバットマンのダークナイトのロケ地がシカゴだった。シカゴはゴッサムシティなのだ。



 雲の門アゲイン。最終日の夜はランドマークに戻る。ニューヨークならタイムズスクエア、シカゴならここだ。
 相次ぐ飛行機の遅延、1試合雨天中止ときつい旅だった。しかし今(書いてるのは2020年4月)となっては行けるだけマシだった。コロナウイルス後の世界はしばらく海外旅行は厳しくなるだろう。特にアメリカは気軽に行けるのがいつになるかわからない。

 それでも見てみたい景色は輝くこの胸の中に 旅は終わらない





 オチとしては帰りのJALのJポップスタンダード80年代が全然スタンダードじゃなくてな。吉川も一番有名な曲は外してるし。藤井一子とキラウラに至ってはただの選曲者の趣味だ。表題のWinkのそれは有名だが普通淋しい熱帯魚じゃないかという疑問もある。サムデイに至っては白井貴子verだ。サムデイは佐野元春より白井貴子のカバーの方が好きなのは自分ひとりだけだと思っていた。<終>





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