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ドイツ ウンハイリッヒ & ブンデスリーガ観戦記 2016

ドイツの国民的ロックバンド、ウンハイリッヒとボルシアドルトムント、バイエルンミュンヘンの試合を見に行った一人旅。


1/29 シュツットガルト ハンス=マルティン・シュライヤーハレ

1/30 ボーフム マトリックス

1/30 ドルトムント ヴェストファーレンシュタディオン

1/31 ミュンヘン アリアンツアレナ





UNHEILIG

 ドイツでしか見られないバンド、ウンハイリッヒ。RUSHなんかよりさらに日本での知名度は全く無いので説明します。ウンハイリッヒとはボーカルの、スキンヘッドに真ん中だけ剃ったアゴヒゲがトレードマークの大男、デア・グラフその人である。日本で言うと「ザ・山田」とか名乗っているようなもんだと思われる。



メンバーは以下の4人組。

ボーカル Der Graf
キーボード Henning Verlage
ギター Licky (Christoph Termuhlen)
ドラム Potti (Martin Potthoff)



 左からポチ、ヘニング、グラフ、リッキー

 ライブ編成はデペッシュモードに近い。グラフ以外の彼らが正式メンバーなのかサポートなのかも良くわからない。何せ資料が全部ドイツ語なので自分も詳細はあまり詳しくなかったりする。日本語で紹介されているサイトが無い。ギターのリッキーはそこそこ存在感あるけど、ドラムなんか名前ポチだからね、犬扱いかよって。

 ラムシュタインやOOMPH!に代表されるインダストリアルビートとハードロック/へヴィメタルをミクスチャーしたドイツ特有のジャンル、インダストリアル・メタル、ニュー・ジャーマン・ハードネスのバンドとして1999年ぐらいに結成。

 ゴシックな世界観を標榜していたウンハイリッヒは当初は楽曲もビジュアルもおどろおどろしかったが徐々に変化。
 ピアノとストリングスを使った格調高いサウンド、メロディアスで壮大な曲を、ダンディなスーツに身を包んだグラフが艶のあるバリトンボイスで歌い上げるというスタイルを確立。これがドイツ人の琴線に触れたのか、2010年のアルバム「Grosse Freiheit」 は200万枚を売り、一気に国民的バンドになったのでした。



 リッキー、グラフ、ヘニング。こういう公の場所にもポチだけ呼ばれてないことが多い。まあたいていグラフ1人なので他の2人がいるだけでも珍しい。しかしヘニングさんはもろドイツ人って感じの顔だな。


 何故わざわざドイツに見に行くまでこのバンドを好きなのかを説明するには、自分のリアルタイムでの洋楽ロック遍歴に遡る。
 洋楽ロックの聴き始めは80年代後半のボンジョヴィ、ヴァンヘイレン、ガンズとかアメリカンロックから始まった。そういうのを最初に聴いたから90年代に入ってからのグランジ・オルタナにはあまりハマらなかった。
 90年代はイギリスのロックの方が面白くてUKロックの方を聴いていた。ブラー、パルプ、マニックス、クーラシェイカー、マンサン、オアシスレディへとかね。しかし00年代に入るとイギリスはガレージロックリバイバル、ニューウェーブリバイバルが流行ったがそういうバンドは面白く感じなかった。リバイバル元を聴いた方がいい。
 アメリカの方はグランジがマイルドになってモダンロック/ポストグランジといったメロディアスなバンドが好みに合ったので00年代はアメリカンロックに戻った。クリード、トレイン、ニッケルバック、ライフハウスとか。マイナーなバンドまで聴いたが00年代も終わりが近くなるとBlue Octoberを最後にもう新しいバンドは出なくなる。ロック自体が流行らくなったこともあり。


 00年代、リアルタイムで聴くバンドが無くなった。ここで英米にこだわらなくてもいいんじゃないか、ワールドワイドに売れるのは英米のバンドだけだが日本と同じでガラパゴスなその国だけで流行っているバンドの方が面白いんじゃないかと気づいた。

 それで各国のチャートを見たりしてイタリアのネグラマーロなどと共に見つけたのがこのドイツのウンハイリッヒだった。
 Geboren um zu lebenがとにかく圧倒的だった。ことに壮大で大げさな音楽が好きな自分にはたまらないサウンド、ラストにはピンクフロイドの「Another Brick in the Wall」風の子供たちのコーラスまで入ってくるのだから。そしてこの男は一体何だ! どのPVを見てもこの容貌魁偉な大男がドアップで歌い上げる、圧倒的なインパクトだった。ワールドワイドに売れそうな感じが全然ないもん、これはドイツだけだ。グラフのようなマッチョな男が国民的スターになるドイツがさらに好きになった。



準備編

 というわけで、いつかウンハイリッヒのライブとサッカーのブンデスリーガを見にドイツへ行くぞと心に誓ったのでした。いつか、飽くまでいつかでした。

 悠長でいられなくなったのが2015年、ウンハイリッヒ解散するらしいという情報が。例によってドイツ語がよくわかんなくて放っといたら最後のツアーの日程まで出てしまったのでこれは本当だろうということになった。
 ラストツアーは2015年から2016年の2月までで一時中断、6月から野外でのツアーに入り9月初頭のケルン公演でファイナル。夏休みは航空券が倍ぐらいになるから行くなら6月かと思ったけど、あら6・7月はブンデスリーガ休みじゃないか。あれ? というとこれはもう2月しかないじゃない、と気づいたわけです。




 最もタイミングがあったのは1月29〜31日の金土日。ライブ、サッカー共にこの3日間に集中していました。

・ウンハイリッヒ Zeit zu gehen - Die Abschiedstournee(さよならツアー)
29.01.2016 シュツットガルト Hanns-Martin-Schleyerhalle
30.01.2016 フランクフルト Festhalle

・ブンデスリーガ1部 第19節
29.01.2016 20:30 FSVマインツ05×ボルシア・メンヘングラードバッハ
30.01.2016 15:30 ボルシア・ドルトムント×FCインゴルシュタット
30.01.2016 15:30 バイヤー・レヴァークーゼン×ハノーファー96
30.01.2016 15:30 SVダルムシュタット×シャルケ04
30.01.2016 15:30 VfLヴォルフスブルク×1.FCケルン
30.01.2016 15:30 ヴェルダー・ブレーメン×ヘルタBSC
30.01.2016 18:30 VfBシュツットガルト×ハンブルガーSV
31.01.2016 15:30 FCアウグスブルク×アイントラハト・フランクフルト
31.01.2016 17:30 バイエルン・ミュンヘン×ホッフェンハイム


 これを見て最初に考えた旅程はこうだった。

1/29金 フランクフルト サッカー FSVマインツ05×ボルシア・メンヘングラードバッハ
1/30土 フランクフルト ライブ ウンハイリッヒ@フランクフルト Festhalle
1/31日 ミュンヘン サッカー バイエルン・ミュンヘン×ホッフェンハイム
2/01月 ミュンヘンから帰国

 フランクフルトに着いて、隣のマインツですぐ試合が見られる。後はフランクフルトからミュンヘンへ移動するだけ。ミュンヘンからも東京直行便が出ている。これで忙しなく動き回らなくて済むコンパクトな旅行が出来る、完璧だ。

 と思ったけどいろいろ問題が出てきた。まずフランクフルトでは世界的な見本市というのが開かれる、その間とてもホテルが高くなる。この週末もそれにぶち当たっていて、例えば自分が泊まったカールトンホテルは木曜は一泊7500円だったが、金土日は25000円くらいになっていた。これは馬鹿馬鹿しい。あとマインツがナイトゲームでかなり寒そう。ウンハイリッヒのライブはシュツットガルトの方で見るか?

 それにフランクフルトって雑多な都会で滞在していてあまり楽しそうじゃない。さらにせっかく行くのからドイツのバンドをもう一つぐらい見られないか、クラシック鑑賞もしてみたい、世界遺産も見たいんだけど、などとイベントを検索して結局こうなった。


1/28木 フランクフルト クラシック鑑賞@旧オペラ座
1/29金 シュツットガルト ライブ ウンハイリッヒ@Hanns-Martin-Schleyerhalle
1/30土 ドルトムント サッカー ボルシア・ドルトムント×FCインゴルシュタット
1/30土 ドルトムント ライブ Megaherz@ボーフムMatrix
1/31日 ミュンヘン サッカー バイエルン・ミュンヘン×ホッフェンハイム
2/01月 ミュンヘンから帰国

 ウンハイリッヒのライブを金曜に切り替えて、土曜のサッカーはどれを見るかと考えたら、やっぱりドルトムントだよなあ。もちろんバイエルンに次ぐビッグクラブで香川もいるというのもさることながらあのスタジアム、8万人収容で人の壁のようなゴール裏を誇るヴェストファーレンシュタディオンに入りたい。自分は1部リーグは一つ見ればいい、後は地方の下部リーグを見てドイツのわびさびを感じたいと思っていたのだが、まあバイエルン、ドルトムントの2大ビッグクラブを両方見られるというのもそう簡単に狙って出来るものではないだろう。

 ドルトムントに行くとなったらついでにケルン大聖堂へ行ける。サッカーが早く終わるので調べたらドイツのベテランバンドMegaherzのライブがあった。



 このバンドもドイツ特有のインダストリアル・メタル、ニュー・ジャーマン・ハードネスのバンド。何せ見た目からして面白そうだ。ドルトムントからSバーンで15分ほど、ボーフム・ランゲンドレールのライブハウスで見られる。
 あと他にあのダークネスや、ネオプログレバンドIQなどのライブがあった。迷ったがドイツに来たからにはドイツでしか見られないバンドを見た方がいい。あとアクセスが厳しそうなのでサッカーとハシゴ出来るのはこれしかなかった。



 しかしこの旅程だと上記のようにかなりいびつなジグザグ移動をしなければならない。特に最後のドルトムント→ミュンヘンの大返しがきつい。ドイツ新幹線ICEを使っても6時間弱かかる。東京-博多ぐらいか? だったら飛行機に乗ろうと思ったが、早朝のドルトムント-ミュンヘン直行便は無かった。近くのケルンかデュッセルドルフからならあったけど空港へ移動するまで2時間ぐらいかかるので結局同じくらいになるんじゃないか、だったら座りっぱなしでミュンヘンへ行けるICEの方がいい。というわけでまた鉄道乗りまくりの旅行に。



チケット



 ライブチケットはEventimで買った。日本でいうぴあやイープラス、アメリカのチケットマスターにあたるのがドイツはEventim。英語を選択してアカウントとクレジットカード登録、後はいろいろイベントを検索できる。もうやることは同じで英語のサイトならなんてことはない。
 ウンハイリッヒのライブがあるシュツットガルトのハンス=マルティン・シュライヤーハレはよくある楕円形の15,500人収容のアリーナ。世界的なバンドがシュツットガルトに来るとたいていここでやるようである。座席はスタンドにしか無く、なんと広いアリーナは全てオールスタンディングなのである。



 えーっ、代々木第一体育館や横浜アリーナみたいな会場の1Fアリーナが全てスタンディングなのかい!?
 だから今回一番最初に覚えたドイツ語がstehplatz(ステンプラッツ)だったりする。スタンド席はほとんど売り切れていて後ろの方がポツンポツン残っているだけ。だったらステンプラッツに挑戦してみるか…。ちなみにアメリカもそうだったが整理番号なんてものはない。日本と違ってそんなに極端に前から並ぶ人はいないものと思われる。フランクフルト公演は土曜だがシュツットガルトの方は金曜、平日だ。そんな行列は出来ないと見た。

 Eventimはライブハウスとか規模の小さいライブならプリントアウトのEチケット(Megaherzのチケットはそれ)。規模の大きいライブはチケット郵送である。日本にもUPSで郵送してくれる。ウンハイリッヒとクラシックのチケットをそれで頼んだ。しかしその郵送料が合計34.9ユーロなのである。高ぇ、だが背に腹は代えられん。


 サッカーのチケットはドルトムント、バイエルンミュンヘンそれぞれの公式サイトから買った。さすがにブンデスリーガともなれば日本から見に行く人は多いので、買うのに参考にできるブログはとても多かった。
 要は公式サイトからアカウント登録する。ドルトムントの方は発売日に買えた。メインスタンド上層ど真ん中の最前から2列目、 手数料込で79.7ユーロ。一番高い席らしいがそこしか売ってなかった。次の日には売り切れてもう売ってなかった。

 バイエルンミュンヘンの方は会員向け販売だけで売り切れの赤マークが出て、一般販売無し。Zweitmarktというバイエルン公式の転売サイトへ飛ばされる。いわゆるリセールだろう。



 Zweitmarktの方にも売りに出てないので一時はviagogoという世界的な転売サイトを利用しようと思った。しかしここはかなり吹っ掛けられる、無茶苦茶高い。毎日根気よくZweitmarktを見ているとたまに1、2枚出てくる。そこで見つけたのが2層目のほとんどゴール裏に近い斜めの席、手数料込で56.75ユーロ。アリアンツアレナは3層あり、見るなら2層目がいいと思っていた。これを速攻で落とした。



交通

 
ICEとIC

 各都市を結ぶ高速鉄道ICE、ICはドイツ鉄道のサイトで予約した。 当日はそのまま乗り込み、プリントアウトしたEチケットとクレジットカードを検札しにくる駅員に見せる。アメリカのアムトラックと同じ。

 乗る列車が決まっているのならジャーマンレイルパスを買うよりもバラバラで予約した方が安い。この事前予約は値段が日によって全然違う。シュツットガルト→ケルンは土曜だからか2等車で84ユーロ、その倍の距離のドルトムント→ミュンヘンが1等車で69ユーロ。
 しかし事前予約するとその列車にしか乗れない。ドイツ鉄道は遅れることも多いと聞いていたので、自分が乗る駅が始発の列車を多く選んだりもした。その方が遅れにも対応しやすいし、席選択をしなくても確実に座れる。今回の旅行では一度も遅れることはなく全て時間に正確でした。



日程

1/28(木)

全日空 NH223 羽田空港→フランクフルト国際空港

クラシック鑑賞 Kammermusik mit Mitsuko Uchida@旧オペラ座

1/29(金)

観光 レーマー広場

IC フランクフルト→シュツットガルト

観光 宮殿広場

ライブ ウンハイリッヒ@ハンス=マルティン・シュライヤーハレ

1/30(土)

ICE シュツットガルト→ケルン

観光 ケルン大聖堂

IC ケルン→ドルトムント

サッカー ボルシア・ドルトムント×FCインゴルシュタット@ヴェストファーレンシュタディオン

ライブ Megaherz@ボーフム マトリックス

1/31(日)

ICE ドルトムント→ミュンヘン

サッカー バイエルン・ミュンヘン×ホッフェンハイム@アリアンツアレナ

2/1(月)

観光 ミュンヘンレジデンツ

ルフトハンザ航空 LH714 ミュンヘン国際空港→

2/2(火)

→羽田空港着








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