試合開始、国家斉唱タイム。みんなあっちを向いているから自分も見ていたが星条旗があるからか。そのせいで歌っている人を撮ってなかった。しかし昨日に比べると客がギッシリ入っているように見えます。この日は日曜なので、いくら不人気球場でも入ってないと困るんですが。
客が多いのはマリナーズの先発がこの男だからでしょうか。「キング」フェリックス・ヘルナンデス！ この10年のメジャーリーグでは最高の投手。総額1億7500万ドルの7年契約中という投げる身代金です。
生で見ると、なんか簡単に描いたような顔だなあと思いました。
前の方に座っていると、非常にヤジがきつい。「ユーアーノットキング！！」とか四球を出しちゃあ「チキン！ チッキン！！」とか大騒ぎです。考えてみたらここはホーム・アスレチックスのベンチの真横だった。
まあ、ヤジというのは本人に聞こえる位置で言ってこそだと思う。日本でプロ野球見てるとフィールドから遠い席で延々ヤジを大声で怒鳴っているジジイとかいますが、まわりの迷惑でしかないのにどういう意図なのか不思議に思うことがあります。
ヘルナンデスは体が重いのかわりとゆったりしたフォーム。「金、持ってんぞー！」と千昌夫のフレーズを言いながら投げている感じです。2回には満塁のピンチをなんとか逃れるなどあまりピリッとしません。
ヘルナンデスより良かったのがアスレチックス先発の若いジェシー・ハン。躍動感のあるピッチングでなんと5回まで3人ずつで打ち取るパーフェクト・ピッチング！ 完全試合かノーヒットノーランが見られるかと期待してしまいましたよ。
4回、アスレチックス打線がヘルナンデスに襲い掛かります。先頭の動けるデブ、バトラーがツーベースヒット。本当にこの開幕時は絶好調だった。
ランナーを2人置いて打てる捕手スティーブン・ボートがタイムリースリーベース！！ 周りのアスレチックスファンも大盛り上がり、これぞメジャーリーグ！ ボートは将来高く売れそうだ。
そして俺のイケメン、レディックがここで登場。キャーカッコイイ、新庄みたいに華がある。
結果はセンター前ヒット、3-0とアスレチックスがリードを奪います。
なんか急にやせ細ってしまったヘルナンデス。
5回までパーフェクトだったジェシーハン、さあノーヒットノーランを見せてくれ。
しかし6回から急に崩れるやつ。初ヒットを打たれて失点。それでも2アウト2、3塁まで来て、
絶不調のロビンソン・カノーを迎えます。ライトフライに打ち取りますがなんとレディックのエラーで同点。
これが開幕時のマリナーズ打線。クリーンナップがひどすぎる。
3-4と逆転されてしまった所でジェシーハン交代。不運もあったし5回までが完璧だったので拍手で称えられます。自分も5回までとはいえ生観戦ノーヒットノーランの夢を見せてくれたので彼の名は忘れられません。
これでヘルナンデスが息を吹き返すのかと思いきや、5回81球であっさり交代。もう1イニング行けるだろと思いましたが、金持ちケンカせずでしょうか。しかし2人目のファークワーが抑えます。
またこいつらの競争タイム。前回書いたので割愛。
しかし勢いはマリナーズの方に付きました。ベテラン、ウィークスの代打スリーランホームラン！
これで7-3。もう決まっただろう、ドットコもこれでさよならだ、名残惜しいなと感傷モードに入っていました。4月でもこの雲一つない晴天だと真夏のように暑かったです。
「オレが本当の炎上のやり方を教えてやる」
9回、マリナーズは4点差でも守護神のフェルナンド・ロドニーを出してきます。守護神といってもエースの勝ち星を奪うことには定評があり、自分も「ああ、あのロドニー」と知っているほどです。4点差で不安定な抑え、というとロッテファンの自分は「コバマサナイト」が頭をよぎりましたが、それでもまあ抑えるだろう。しかし今日の本当の主役はレディックでもヘルナンデスでも無くこの男だった。
先頭はレディック、汚名返上のツーベースヒットで出ました。
そこからが凄かった。四球、ヒット、ヒット、四球で2点を返されなおもノーアウト満塁！ 恐るべしロドニー！ アウトが一つも取れません！
自分はもうアリアナグランデちゃんのライブを見るためにサンノゼに帰らなきゃいけない時間でした。早く抑えろよロドニー。終わったらすぐ帰れるように席を立って通路で見ていました。
しかしここまで来たら逆転サヨナラが見たい。ここまで3安打のバトラー、ここで決めろ！ しかしゲッツー！ なんだこのデブ、ここで壮絶な譲り合いが。じゃあ抑えろロドニー、もうグラグラな俺の心。
しかし2アウト3塁となった所であのメガネ野郎のソガードがタイムリーを放ち7-7の同点！ 延長突入へ。仕方ない、じゃあ帰るぞ！ ここで急いで球場離脱。
延長でアスレチックスは結局負けてました。盛り上げるだけ盛り上げて結局負けるというのは中畑ベイスに似ている。マリナーズが7安打で8点、アスレチックスは14安打打って7点だったというのもひどい。
ちなみに、見事にヘルナンデスの勝ちを消したこの日のロドニーの大炎上は海の向こうの日本でもスレが立つほどのものでした。 参照：ロド川ニー児ｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
この灼熱の太陽と共にドットコの観戦は忘れられないものとなりました。
もしプロ野球ファンのあなたがサンフランシスコに来たならばAT＆Tパークには1回でいい、ドットコには2回来て欲しい。チケットが安いしいい席で見られる、アクセスも最高。
「メジャーリーグで最も不人気なスタジアム」という前評判を聞いていたが、ここには熱い試合があった。熱いファンがいた。 現地の空気を吸ってみないとわからない。グレイが、レディックが、バトラーが、君を待っている。
選手の入れ替わり激しいからいなくてもあしからず。
やっぱりアムトラックは待てども来ませんでした。アムトラックは短距離を日常の足として使うのは無理があるようです。長距離を始発駅から終点まで乗る、とかいうのなら使える。というわけで今日もカルトレインで帰りましょう、BARTの駅へ。
BARTでMillbrae駅へ。そして時間通りにやって来るカルトレイン。最高や！ 信じられるのはお前だけや。
そして1時間程度乗ってサンノゼ駅へ。SAPセンターは駅前なので車窓から見える。おお、もうすごい人だ。ホテルに帰ってる余裕は無いのでこのままアリアナグランデちゃんのライブに突入します。
次回 15．4/12−3 アリアナ・グランデ／The Honeymoon Tour＠SAPセンター・アット・サンノゼ